Cure of GAS

Castle Rock Photography

写真やカメラにまつわる話を淡々としていきます。

富士カラーCD所感

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カラーフィルムの現像を頼んでいる店で今回初めてCDデータ化を同時に注文してみたので、その所感と備忘録を書き記す。
モノクロフィルムは自宅で現像しているが流石にカラーは敷居が高いため店に頼んでいる。そこそこ常連なのだからスルーしてもらっていいのだが、毎回CDのデータ化を勧められる。おそらく会社からの指示だろう。現像したネガは自宅でスキャン(正確にはマクロ撮影)しているため、コスト面からも毎回当然断っているが、最近暖かくなってきて気分もいいし、好奇心からたまにはいいかなと思い頼んでみた。
総評としてはまあ正直大変楽で結果もそこそこ満足いくものであった。なんといっても店に預けて小1時間待てばネガができているし、おまけにデータ化までされている。実際に会社の昼休みにポイっと出してタリーズでコーヒーを飲んで戻る際に受け取ることができた。そして職場のPCで閲覧。
こんな楽なことはない。また費用だが、フィルム代を別にすれば現像に600円、CD化に500円の合計1000円ちょっとで、いわば時間と手間を買ったと思えば大変安い。

データ化された画像は1枚1MBに満たないファイルサイズで取り回しもよく、長辺は1800px程度維持しているのでL版印刷程度では問題はないだろう。画像は、ProviaVelviaの中間風のまあコントラストの効いたこってり系とでも呼ぶべきもので、『FUJICOLOR風』といえば当然そうであるし、ベクトルがナチュラルよりもレトロに向いているのはよくわかる。実際この写真をみてフィルム写真ぽいと感じる人はそう少なくはないと思われる。(作例は梅の花:M-Rokkor 40mm、 湖:Elmarit 28mm、両方業務用富士フィルム100)

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手間暇かけずフィルム写真を撮りたい方には大変有用なサービスであるが、私にはFujicolorの絵作り以上に不満な点が1つあった。それはデータ化された段階で全ての露出が自動で適切に補正されていたことで、出来上がった画像は全て補正され、基本的にはオーバー、アンダーな写真はない。

カメラ愛好家の多くがそうであるように、私も撮影時にはこの場面はややハイキーに、ここは光の当たっている部分だけを強調したいのでアンダーになどと、いわゆる意図的に露出を合わせてシャッターを切ることが多い。特に結果がすぐにわからないフィルム写真には自分の思い通りの露出だったのかの確認も含めて仕上がりの楽しみがある。
それが全てフラットで平均的なものに修正されてしまっており、いわば意味のある写真ではなく、最大公約数的な『写真』に生まれ変わっていた。もちろんレタッチで修正も試みたが、いかんせん200万画素のJPEGではレタッチにかなり制限があり、ハイライト、シャドーの調整はほとんど無意味で、いじるほどに汚らしい写真になっていく。

結局いつも通りRAWで取り込んで記憶色を再現してみた。もちろん前の写真(富士フィルム)、この写真(レタッチ)、どちらも撮影者が良いと思えば正しいのであって正解または良し悪しはない。

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ロクな作例もなく偉そうな事を書いたが(色味を変えただけかもしれないが)、結論としては富士フィルムCDで出力された画像は私にとっては大変ドミナント(支配的)であり、自分でコントロールして最終出力までたどり着けないもどかしさが残ってしまい、お店の人には申し訳ないが次回からはやはり現像のみで頼むことにする。しかし、旅先などではコンタクトシート代わりに注文してみるのも良いとは思う。