Cure of GAS

Castle Rock Photography

写真やカメラにまつわる話を淡々としていきます。

M6 with 世界を変えた書物展

上野の森美術館で開催されている世界を変えた書物展を観てきた。

Exhibition of Ancient Science Books

感想を述べると展示会室のレイアウト、構成、もちろん展示品である貴重な蔵書類全てが素晴らしく無料というのが信じられないほどの出来栄えだった。おそらく金沢工業大学の学生陣もヘルプして作り上げたのだろう。科学を愛する人たちの思いが詰まっており少々感動した。また興味深かったのが、参加している方々が皆超インテリ層で、特に女性は目つきが鋭い。ハリウッド映画などではよく女性の科学者、数学者などが出てくるが、理系の女性はなぜか魅力的に見える。思わず映画『メッセージ』(Arrival)を思い出した。原作のStory of Your Lifeも大変面白いのでお勧めである。

Exhibition of Ancient Science Books


仕事柄少々光学的な知識をかじっている事、そしてもちろんカメラ好きということもあって『光』のコーナーは特に感慨深いものがあった。ジャレド・ダイアモンド博士の『銃・病原菌・鉄』によれば、人類が狩猟採集から農耕畜産へ移ったことは環境破壊、人口爆発などデメリットも数多い、しかし食料の確保ができたおかげで中央集権化が始まり、一次産業に従事しなくても食べていける富裕層が生まれ、そして余暇の時間で芸術と科学が発展した。私を含めて少なくとも今この瞬間、これらの書物を見て感動している人達にとってはそれも悪いことではないのかな、と感じた。芸術もしかり。

 

まあとにかくこのブログは展示会の紹介ではない。当然カメラが絡んでくるのだが、なんとこの展示会は全て撮影OKであった。信じれない、というか全く予想の斜め上をいっていた。そして展示会ではなく快晴の上野を散策するため、私のM6にはIlford Pan+、つまりISO50が入っていた。レンズはズミクロン50mm。会場内で初めて撮影可能の事実を知った時、その暗さに一瞬にして脳内の露出計が目まぐるしく動き始めた。無理かな。そう思った。それで思わず近くのカメラ屋でISO400のフィルムを買って入れ替えようかと思ったくらいである。

とりあえず駄目元で絞りはf2、SSを1/8まで落としたところでM6のファインダーを覗く。当然露出計はアンダーを示したまま。まあこれも記念かなということで撮影開始。やはりM6のフィーリングは最高だ。その後人も増えてきたので、展示会場を後にして残暑厳しい上野公園を歩いて丸の内方面へ。途中カフェに立ち寄りアイスコーヒーを飲む。大人の休日。

Exhibition of Ancient Science Books


自宅に戻ってから現像を始めた。ネガは規定の倍の時間でISO125へ増感現像させた。乾燥させたネガをみると悪くないレベルに仕上がっていた(ブログ内の写真全て)。恐らくISO50フィルムの粒子の細かさが功を奏したのだろう。そしてズミクロンも素晴らしい。この解像力の高いレンズは光の粒子1つとして無駄にしてない、そんな気がした。

信頼できるカメラとレンズ。
また私の苦手なスローシャッターでの動きのある絵、も偶然撮影できたが、これもISO50のおかげである。まさにピンチをチャンスに変えることができた、のかも。