Cure of GAS

Castle Rock Photography

写真やカメラにまつわる話を淡々としていきます。

Nokton 35mm f1.2 asph II レビュー(備忘録)

数ヶ月前にflickrにのせたNoktonの写真へ先日コメントがついた。それで、ああ、そういえばこんなレンズ持っていたなーと思い出して備忘録。

Nokton 35mm F1.2 asph II

正直なところフォクトレンダーのノクトンは借り物含めてこれで4本目であるがどれもシックりとこなかった。おそらく個人的な相性の問題だろう。決して作りや性能が悪いわけではない。むしろ作りは良すぎるぐらいで、触った感触はライカ純正と変わらない剛性感がある。中心部は普通に解像しているし、開放であってもまあ、普通ならば許容範囲だろう。ボケはいわゆるクリーミーボケとは違うが、完全に好みの問題だろう。

Nokton 35mm f1.2 asph IIに関しては、大きくて重い。普段使いには向かないだろうが、これ一本で押し通す、というのも男塾的で嫌いではない。

まあこのように特に(プライスも含め)欠点は見当たらないが、あるとすれば樽型・像面湾曲収差がひどく人物が、建物が歪む、ことだろうか。もともと収差をギリギリに抑えた35mm広角レンズにも関わらず、ある程度シリアスな建造物の撮影ではRAW現像時に補正が必須である。

私が少々気になるのはこの補正で、フィルムで撮る場合、基本的に収差補正が効かない。

もちろんネガをスキャンしてデータ化すればデジタルで撮ったものと同じようにはできるのだろうが、やはり出来上がったもの(収差ありのネガ)をキャプチャーしたものと、デジカメのように最初からビットデータで取り込んだものでは大きく異なる。ネガをそのまま暗室プリントする場合は補正はほぼ不可能である。端的に書くと、デジカメで補正前提のレンズでありそれが問題なければ大変良いレンズであるが、フィルムなどでは少々注意、だろうか。(フィルムはもともと湾曲しているため歪曲収差には強い、といったことはここでは語らない。)

よってノクトンシリーズはどれ1つとして手元には残っていない。Web上では例えば35mmf1.4のほんわかした絵がとてもいい、などの意見も多くあるので、実際はあまり気にする人はいないのかもしれない。腕も良いのだろう。

最後になるが、フォクトレンダーという会社というかブランドは本当に不思議だと思う。かつての富士重工(現スバル)のようにマニアックなニーズに特化した製品づくりをしているように感じる。唯一手元にあるのはColor skopar 21mmであるが、これは大変良いレンズである。