Cure of GAS

Castle Rock Photography

写真やカメラにまつわる話を淡々としていきます。

私が今でもGR II を使い続ける理由(GR III を買わずにいる理由)

いつでもポチる準備はできていた。

カートの中に入れたGR III。GRファンの1人として買わないわけにはいかない。中学生の頃、なけなしの小遣いを貯めて大好きなGuns N' RosesのCDを集めていた。手持ちのアルバムと同じ楽曲が収録されたベスト盤(昔はこの商法が多かった)がリリースされた時、買い渋っていた私に対して友人が放った一言が今頃になって頭を何度もノックする。Knock, knock, knockin' on ...

「ファンなら買うべき」

そうファンなら買うべき、だが、やはりなぜかポチれない。理由について考えを巡らしている間に売り切れの表示。なぜかほっと心を撫で下ろすのも束の間、数日後にまた入荷、そして完売。メリーゴーラウンドのように同じところをグルグル回っている。愛想笑いをした白馬も疲労の限界で、ヨダレを垂らすかもしれない。そろそろ野に放ってやらねば。(以下全て個人的で気ままな意見です。GR IIIは素晴らしいカメラだと思います)

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GR II と LEICA M4-P

オーバースペック

私にとってGR IIIはスナップカメラにしてはオーバースペックすぎる。まず画素数とそれに伴うRAWのファイルサイズ。約1600万画素のGR IIでは1枚10 MB程度だが、約2400万画素のGR IIIではおよそ3倍の30 MB。スナップ(記録写真含め)用途で毎回数100枚以上撮るとしたらかなり堅牢なHDシステムが必要となる。LEICA Qを使っていた時は1枚50 MBのRAWにもれなくパソコンフリーズが付いてきて頭を悩ませたものである。取り回しの良さなどを総合的にみても、GR IIの画素数が現状はベストである。
もちろんJPEGで撮る事も考えたが、私は写真の趣味としてレタッチを含めて楽しんでいるためやはりRAWにこだわりたい。

画質(クオリティ)は高いけどGR IIも負けていない

GR IIIのRAWサンプルファイルをダウンロードして弄ってみたが、大変素晴らしい。スカッと抜ける画、高ISOでの画質も最上級。シャドーの粘り、レタッチ時の回復も素晴らしい。しかしGR IIも相当クオリティが高い。スナップ写真としては上等すぎ、作品制作としても全く申し分ない。

Snowy park

高ISOも黄昏や夜の渋谷レベルなら問題なく使用できるし、そもそも本気の夜間撮影ならミニ三脚を使うだろう。

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GR II - Kyoto City

初代GRについて

反面初代GRはGR IIには少し劣るように思われる。デイライト撮影では全く問題ないが、光量の足りない場所での緑がかったホワイトバランスは少々厄介で、高ISO撮影でのディテールの崩壊もIIより目立つ。気になるようならばモノクロで撮影すれば案外いい塩梅になる。

copse

The end of the year

 

手ブレ補正の問題

注目の手ぶれ補正。所有しているA7 IIIにも付いているため素晴らしい機能なのは十分に理解しているが、私が恩恵を感じるのは主に動画撮影時である。 GR IIやレンジファインダーならば例え1/8であってもひどいブレ写真を撮った事がなく、ブレそうならミニ三脚を使う私にとってはやはりトゥーマッチ。

そして詳しいことはよく分からないが、LEICA Qで手ぶれ補正をONにすると常にジージーと音がしていた事を考えると、手ぶれ補正とバッテリー消費はトレードオフと考えている。またタッチパネルも同様、A7 IIIでも使ったことがないし、GR IIでも困ったことがないので私には必要ないだろう。

価格設定について

そもそも私にとってGR IIIはもはや気軽に持ち出せる価格設定ではない。

GRシリーズはとにかくコンパクトで、それゆえ持ち出す機会が非常に多い。実際私はGR IIを仕事用カバンに常に入れている。休日はショルダーにペットボトルやスマホと一緒に雑に放り込んで外出する。このような雑な扱いができ、傷がついたところで気にならない価格が私の中では5万までで、10万を超えてしまうとなんだが気軽に使えなくなる(交換レンズは別)。

GR IIIは全身にシャネルをまとった夏川結衣、GR IIは『リメイク版東京物語』に出ているジーンズを履いた蒼井優。残暑の浅草のテラス席で一緒に白玉ぜんざいを食べるのなら後者の方が気が楽だろう。

The park

やはり初心者向けではない

余談になるが、GR IIIは売れ行きが物凄く、新宿Mカメラでは群を抜いて1位となっている。しかし中古品の入荷も比較的多いように思われる。これは最高のコンデジという謳い文句につられて比較的裕福なカメラ初心者が興味本位で購入した結果ではないかと思われる。以前ブログにも書いたが、GRは初心者向けカメラでは全くない。相当癖があり扱いにくい。まずズームができない。これは旅の記念に家族写真などを撮りたい方には致命的だろう。28mmも全く玄人向けの画角で扱いが相当難しい。インターフェースもユーザーフレンドリーとは言い難い。GR IIIはフラッシュも無いので、夜間にはフラッシュを焚くものだとする初心者(私もはじめはそうでした)には「聞いてないよーッ」といった感じだろうか。私は初心者にはSONYのRX100シリーズをオススメする。

まだ発売して間もないGR IIIであり、私の心境もいつ変わるか分からない。よってあくまで、平成最後の、GR IIへの賛美歌?と思って読んでいただければ幸いである。