Cure of GAS

Castle Rock Photography

日々について淡々と書きとめてます。

2020-01-01から1年間の記事一覧

2020年最後の東京散策

東京散策に出かけた。といっても大それた事ではなく、ローライコードを鞄に入れて上野、根津、谷中あたりをブラブラ。撮るものがなければそれでいい。およそ3ヶ月ぶりである。 Fujipro400H / 上野 人混みを避けるために本郷の裏道を歩く。休日の東大周辺は静…

これからの写真(カメラ)との付き合い方

写真を撮らなくなって早数ヶ月が経とうとしている。 季節の変わり目と外出自粛のムードが徐々に写欲を蝕み、いつしかその状態に慣れてしまった。 数ヶ月前、退職する同僚の写真を撮ったきり棚に置きっぱなしのローライコード。部署のメンバーで集まってセル…

富士フイルム X シリーズの思い出

寒い季節になるとなぜか富士フイルムのXシリーズが恋しくなる。スマートなルックスと落ち着いたブラック、そしてコートのポケットに収まるサイズ感。私にとって富士フイルムは間違いなく冬のイメージだ。 Lightroomの検索をかけてみると、これまで使ったボデ…

Zenza ブロニカの思い出

中判カメラの中で、私が最初に手にした 6x6 フォーマットはゼンザブロニカだった。安価であったというのが入手の単純な理由だが、残念ながらファーストロールで手放す事になった。ある意味で不遇な、カメラである。 Zenza Bronica C2 ゼンザブロニカの名誉の…

単体露出計の必要性

かなり大胆なタイトルになってしまったが、おそらくフィルムカメラユーザーなら必ず一度は悩まされるテーマである。 古い露出計。セレン式で強力な磁場を放つ。 結論から言えば、21世紀の現在においては、写真を撮る目的にはほぼ必要ない機材である。デジカ…

Rolleicord Vb レビュー

正直なところ世間(といってもフィルム愛好家の狭いコミュニティだけれど)ではローライフレックスの廉価版というイメージが強く、往々にしてプアマンズフレックス(poor man's rolleiflex)などと揶揄されがちなのだが、それは全くの誤解である。 Rolleicor…

Leica M5 レビュー

M5は他のMモデルと比べやや異質だ。まずそのデザイン。なんともモダンな佇まいで、これは良い意味で新しい時代のライカを予感させるものであったが、そのやや拡大した大きさやのっぺりとしたデザインがライカパトロンとも呼ばれる熱心なユーザーから反発を買…

Leica M4-P レビュー

ここ数年、市場でめっきり姿を見せなくなったM4-P。個人的にはライカM6に次いで使用歴の長いモデルで、このカメラとともに色々な思い出を作った。 M4-PのコンセプトはM4に28mm枠を付けたプロ仕様とのことだが、露出計を除いたM6と考えた方が分かりやすいかも…

Leica Elmarit 28mm F2.8 ASPH レビュー

前回ウルトロンの記事を書きながらそういえばエルマリートについてのレビューがないことに気がついた。せっかくなので 28mm DAY。暑さに負けず拙い言葉を紡いでいきたい。 ライカエルマリートの歴史は比較的古く、初代モデルは1964年に発売された。その後マ…

Voigtlander Ultron 28mm F2 VM レビュー

2008年8月に発売されたライカMマウント用大口径広角レンズ、Voigtlander Ultron 28mm F2 VM。少しだけ触る機会があったので簡易レビュー。 このレンズ、超屈折率レンズ採用で全長51.2mm、重さ240gと、大口径レンズにしては軽く短く、コンパクトなライカに最…

Rolleiflex 3.5F レビュー

この猛暑の中、マスクしながら外出、さらに撮影などとてもできそうにないので自宅で写真の整理。 無造作に置かれたアルバムの中からRolleiflexで撮られた写真が出てきた。 説明する必要もないだろう。ローライ二眼カメラの頂点。 F2.8にするか3.5にするかか…

Plaubel makina 67 レビュー

初代タイプは1979年にドイインターナショナルより発売され、広角レンズ搭載タイプのW67や220フィルムが使用可の670タイプがある。詳しい歴史などはWeb上至るとこに散らばっているためそちらを参考にされたい。 レビューの前に現状の報告だが、このカメラ、今…

Mamiya RZ67 Pro II レビュー

1993年、中判カメラで有名なマミヤから発売。RB、RZ、と続く最後の6x7モデル。 このカメラを使っている日本のカメラマンで最も有名なのは市橋織江さん。なんでもこの重たいカメラを担いでフランスを旅して回ったとか。 PARIS (市橋織江写真集) 作者:市橋織江…

Zuiko レンズの魅力

前回に続いてオリンパスの話題。 OM-2N 入手をきっかけにいくつかレンズを試してみた。簡易レビューしてみたい。 総括すると、OM レンズは優秀で個性的、コストパフォーマンスに優れる。もちろん細かい点、例えば収差補正、解像度、コントラストでは現代設計…

オリンパスOMレビュー(ライカとの別れにかえて)

2019年末、まだ感染騒ぎが起こる前の話だが、法事で5年ぶりに帰郷した。 珍しく親戚も集まるというので記念写真でも撮ろうと思いM6を鞄に詰めて新幹線に乗り込んだ。在来線を乗り継いで故郷に到着したのは夜半過ぎ。人は誰もおらず閑散としたホームに降り立…

Pentax 645 NII レビュー

1984年に初代モデルが発売されて以来、1997年にはオートフォーカス機能を備えたN、そして2001年にミラーアップを搭載したNIIとマイナー・メジャーアップデートを繰り返してきたハイエンドモデル。 2009年9月に発売が終了するまでファッションフォトグラファ…

デジタルはどこまでフィルムに近づけるのか

Web検索で良い感じのフィルム写真を見つけた。被写体もそうだが何よりその全体的な雰囲気がいかにもフィルムぽい。しかしよく見てみると、VSCOとある。 VSCO: 写真加工・動画編集アプリ Visual Supply Company 写真/ビデオ 無料 ほとんどの方がご存知だと思…

Flexaret VI レビュー

長いこと記事にしようと思ってそのままになっていた備忘録レビュー。 このカメラを知ったのは本当に偶然で、チェコ出身の小説家クンデラの存在の耐えられない軽さを読んでいた流れでチェコスロバキアに興味を持ち始めた。同時期、不思議なことに幾つかの店舗…

本当に必要な写真は10分の1しかなかった

在宅が長引き手持ち無沙汰の日々が過ぎる。 普段やれない事をやろうとして、本を読んだり、映画を見たり。 写真も整理しないと。 この際思い切って写真断捨離もいいかもしれない。 それでデジタルとフィルム合わせて1万枚以上の写真を洗ってみる。 パッと見…

スポーツジムを退会した話

スポーツジムを退会した。 30代後半から始めたジム通い。知り合いがゴールドジムユーザーだったので紹介特典の流れで入会。それから別のジムへ移り5年になる。 私は完全にインドア派だが、元々身体を動かすことは嫌いではない。マラソンもチャレンジしたし(…

風吹き荒れる中禅寺湖(奥日光遠征)

例年3月は妻と1泊旅行をするのが恒例で、北関東を中心に車で3時間圏内を散策していたのだけれど、このご時世、やむなくキャンセルをした。 そのかわりに1人で奥日光へ日帰りで行くことにした。まだ自粛要請が出る前の話である。まあ湖の写真を撮るだけだしク…

魅惑のフィルム

相変わらずフィルムで撮っている。 レンズやカメラに対して倦怠期という時期で、その辺りにはどうにも楽しみを見出せ無くなった。これまでの金銭的な負担も大きく、計算するのも恐ろしい。幸いなことにローンは無い。買えないものは買わない、買える範囲で買…

続編:ストリートフォトについて思うこと

「〇〇さん、写真撮ってるんでスよね、これってどう思いまスか?」 職場の男の子(といっても十分に成人だけれど、私からすれば20代は男の子に見える)、がそういってスマホの画面を見せてきた。 写っていたのは例のアレである。現状公式では削除されている…

【50mm編】ライカMマウントレンズまとめレビュー

50mmの画角は嫌いではないが、特に好きでもない。常用かと言われればそうでもないし、全く使わないわけでもない。標準と呼ぶにしてはやや狭いし、被写体を強調するには広すぎる。無個性のようで時々ハッとするような、直感に訴えかけてくる絵を描くことがあ…

誰がためにフィルムで撮る For Whom the Film Is Taken

写欲は一向に戻らない。最後に記事を投稿してから撮影したのは120フィルム2ロールのみ。猫と花と、正月の家族写真。 元日の猫 Hasselblad 500C/M CF100mm F3.5 以前から気になっていたZINE。撮りためた材料も集まった事だし、そろそろ1冊、というわけで FU…