ここ数年、市場でめっきり姿を見せなくなったM4-P。個人的にはライカM6に次いで使用歴の長いモデルで、このカメラとともに色々な思い出を作った。
M4-PのコンセプトはM4に28mm枠を付けたプロ仕様とのことだが、露出計を除いたM6と考えた方が分かりやすいかもしれない。
造りについてカナダ製だからチープだという意見もあるが、私はそう感じなかった。巻き上げもシャッターフィールも悪くない。整備が良かっただけかもしれないが、やはりライカはライカである。
当時のプライスは大変安価で、まさに大人のお小遣いで買えるレベルだった。安くて高性能は使っていてこの上なく楽しい。このカメラとズミクロン35mmがあればラフに担いで街中をくまなく歩き、出会ったシーンのほとんどを苦もなく撮れた。
と、まあ特に不満もないのだが、一度露出の目算を誤ったことがあった。完全に私の未熟さなのだが何故か露出計の付いたライカに憧れてしまい、M6とトレード。しかし今になって思えば別にわざわざ手放す必要はなかったかな。
この記事を書こうと思ったのは、安価なライカを探しているという友人からの頼みで、そういえばとM4-Pの中古品を探し始めたことがきっかけである。
ゴロゴロ転がっているだろうと軽い気持ちで検索するのだが、なかなか見つからず、また見つけてもそれは(少なくとも私の感覚では)想像以上にハイプライスだった。
もしまだ手元にあれば譲ってあげたのにな、という気持ちで筆を置く。