Cure of GAS

Castle Rock Photography

日々について淡々と書きとめてます。

X100VIプロモーション映像について

先日久々にYouTubeを開いたらおすすめに表示されたのがX100VIのプロモーション映像。

youtu.be

FUJIFILMのX専用公式サイトが公開している、以前軽井沢フォトコンでお世話になった(といっても面識があるわけではないが)野辺地ジョージさんと大御所写真家のSam AbellさんがX100VIを片手に山口県萩市をぶらり巡るロードムービーのようなもので映像も素晴らしく、さらに私の友人が萩市に住んでいること、昨年冬の訪れを前に私も該地へ旅行したことがあり、大変な親近感を覚えて見入ってしまった。

Beach before dawn

思うのだけど企業のプロモーションは品があって良い。もちろん、新製品を売りたいという目的は変わらないのだが、それを感じさせない演出がさりげなくて良い。

実際、この動画ではほんの後半にSam Abellさんが

「・・・このような瞬間を撮影するのには(Fujifilm X100VIのような)コンパクトカメラが欠かせない・・・」

とボソりと呟くだけで、新機能がどうとかこうとかの説明はほとんどない。

決してベンダー(販売業者)のプロモーション「新製品レビュー!」に難癖をつけるわけではないのだが、そこは北風と太陽理論で、なんとなくいい雰囲気の場所で、いい写真を撮って、それをこのカメラで撮ったんですとひとこと言うだけで人の心は簡単に動くのかもしれない。

ただ実際のところ1980年代に当時ナショナルジオグラフィックのカメラマンで世界中を飛び回っていたSam Abellさんが萩市でストリートフォトを撮影した時の機材はこんなちっぽけなカメラではなく、ニコン(恐らく)のF3あたりを3台くらい肩からぶら下げて何百ロールものコダック製フィルムをクーラボックスに入れた、映画『マディソン群の橋』に出てくるイーストウッドのようであったろう。

そんなカメラの、ある意味で不自由さの歴史を纏(まと)って風情ある萩市に立ち尽くす姿を想像してみるのも面白い。

 

このX100VI、今の所買うつもりはないし、これは私向きのカメラではないと経験からわかるが、こんなカメラで幾つになっても胸のざわつく春にぶらぶら散歩に出かけられたら素敵だろうな、と思う。

購入予定の方、購入したら是非教えてください(笑)