旅行記
最近旅に出てもお酒をあまり飲まなくなった。 禁酒や節酒のように自発的に止めているのと違って、身体が(大量の)アルコールを受け付けなくなっていて、要するに飲みたくない。 といっても全く飲まないわけではない。 ワンドリンクサービスがあれば白ワイン…
今年もあと数日となった。 特に感傷に浸りたかったというわけでもないが、カメラとレンズをザックにつめて中部地方の風吹く砂浜を歩いた。 日の入りまで一時間弱といった感じで、風は強く冷たく黄昏時の闇を否応なく引き寄せていた。ジッパーを襟元まで上げ…
前回ズームレンズの記事を書いてから運よく入手できたEF24-70mm F2.8L II USMについて実践的レビュー もう10年以上前のもので、おまけに超有名なレンズなので今更レビューもないのだが、記憶にあるかぎり赤リングを所有するのはEF50mm F1.2以来二度目で、特…
最近、かつてに比べて国内旅行に頻繁に行くようになった。 海外旅行へのハードルがここ数年間で異常に高くなってしまったこともあるが、何よりも、ずっとそこに存在していると信じていたものが、ある日急に、時に何の前触れもなく無くなってしまうという状況…
ウグイスの鳴き声を聞くのは何年ぶりだろう。 日本の三大避暑地に数えられるこの地では、縦笛を吸うように僅かに音程が変わる旋律の闖入にすら相好が崩れる。 駅から車を1時間ほど走らせた山奥の、河川がちょうど分岐するのが見渡せる高台にあるこの宿は、…
ふと思い立って海外旅行の航空券を調べていたら、その値段の高さに衝撃を受けた。 2019年にイタリアへ行った時と同じ時期(8月)、同じ経路で調べてみると、おおよその往復料金はなんと40万円。おまけに直行便でもロシア上空を飛べないため片道15時間程度か…
写真家の野辺地ジョージさんが主催する軽井沢フォトフェストに行ってきた。 私の作品が入選したということももちろんあるが(一応1000以上の応募作品から250作品を選出)、それ以上に最近の写欲の低下へ何か刺激が欲しいと思い、軽井沢まで足を運んだ。 軽井…
年に2度も足を運ぶ街は珍しい。長崎。 1度目は巡礼のため、2度目は観光のため。 "長崎は今日も雨だった"という名句の通り、両日共に天気は残念ながら雨だったが、興味深いことに、ここぞという時には厚い雲の合間から青空が見えた。確かに何か神聖なる、スピ…
昨年のお話。 尊敬する小林秀雄先生が眠る東慶寺へお墓参りを兼ねて訪問した。 東京から鎌倉へ。県は違えどそこは関東圏、電車で1時間もかからない。しかし不思議なことに駅を降りると空気が違う。 東から運ばれてくる潮を含んだやや湿った風が心地良くて、…
少し小話。 もしかするとタイトルから、カメラやレンズを購入する衝動が抑えられない依存性疾患(英語ではGAS;Gear Acquisition Syndrome)、いわゆるカメラ・レンズ沼を想像された方もいるかもしれないが、今回は本当に沼に脚がハマって、一時はどうなるこ…
例年3月は妻と1泊旅行をするのが恒例で、北関東を中心に車で3時間圏内を散策していたのだけれど、このご時世、やむなくキャンセルをした。 そのかわりに1人で奥日光へ日帰りで行くことにした。まだ自粛要請が出る前の話である。まあ湖の写真を撮るだけだしク…
ヨーロッパへ持参したカメラはHasselblad 500C/M、Rollei 35そしてデジタルはGRII 。 カメラの選択には1ヶ月かかった。 荷物は出来るだけ少なくしたいが、中判でも35mmでもフルサイズデジカメでもGRIIのようなコンパクトサイズでも撮りたい、などなど欲は尽…
ヨーロッパ周遊に Rollei 35 を持って行ったので、旅カメラとしての実地レビュー。 Rollei 35 Germany Rollei 35シリーズはいくつか種類あるが、これは Carl Zeiss Tessar 40mm F3.5 のベーシックなモデル。とにかく軽く、小さい。そして素晴らしい描写をす…