残念ながら、私の所有物ではない。期間限定(3月いっぱい)の使用だがなるべくフラットにレビューしたい。
しかし久々のライカは楽しい。M6を手放してからというもの、ここにきてライカ熱がマグマのように吹き出した感がある。
MPはM6の分身のように言われることもあるが、私にはM3に露出計を付けたモデルのように感じる。特に巻き上げの感触はM6とは大きく異なり、滑らかさではM3直系に通じるものがある。シャッター音も健在で、古時計の秒針のように重厚で静かなサウンドに身を任せ、ゆっくりと楽しみながら撮影できる。 ライカはいつまでもライカ。 露出計の精度はかなり高い。オールドテイストの駆体に最新の露出センサー?が組み込まれているので信頼感は抜群である。撮影時に単体露出計の出番は全くなかった。
2ロールほど撮影してやや引っかかるところ、というか面倒だなと思うところは巻き上げノブである。M3と同様に引っ張り出してグリグリ回すのだが、結構煩わしい。これが醍醐味という意見はもちろん尊重するが、本腰で撮ろうとするとやや実用面からは外れる。
あっという間にM6が、特にブラックモデルは急激に高騰し、市場から姿を消した。MPも例外ではなく、新古共に潤沢に在庫がある状態ではない。M6中古とMPはほとんど変わらない価格にまで近づいている。
新品で手に入る最後のフィルムライカという付加価値に納得できる方は是非。飾って、触って、見て楽しいカメラには間違いない。対してライカとはいえ、フィルムカメラ本体はあくまでブラックボックスで、写真を作るのはレンズとフィルムである、と割り切れる方はM3やM4、CLなどをおすすめする。もちろんライカにこだわる必要もない。
私?目下検討中である。
Leica MP 0.72 35mm Rangefinder Film Camera With Box #30408L1irohascamera.com