Cure of GAS

Castle Rock Photography

日々について淡々と書きとめてます。

10年問題と新型 GR IIIx

RICOHが思い切った戦略に打って出た。代名詞とも呼べる換算28mmを40mmに変更したGRが10月1日に発売されることはファンならとっくに周知の事実である。正直、個人的にこの焦点距離はドストライクゾーンなので是非欲しい。

40mmといえばフィルムライカCLで使用していたロッコール40mmやNokton 40mm F1.4が良い思い出として残っている。

f:id:coalfishsholco:20210923202004j:plain

Rokkor 40mm

f:id:coalfishsholco:20210923202027j:plain

Nokton 40mm

本音を言えば35mmが良い。これは私の画角だと唯一自分に正直になれるから。迷いはない。けれど時々50mmで撮りたい時もある。結果としてズミクロンあたりを35mmと50mm2つ鞄に入れて撮影に臨むことになる。しかし正直レンズ交換は面倒だ、ならば40mm。大変合理的。

Zeiss Batis 40mmも大変素晴らしいレンズだった。細部まで上品に描写し、それでいて機械的でない。体温を感じる描写だった。

f:id:coalfishsholco:20210923202110j:plain

Batis 40mm

話を戻そう。 GR〜GRIIIまで全て使ってきた。もう本当に大変優秀なスナップカメラで、一度使えば「なぜスマホじゃダメなの?」という質問が愚問に思える。

特に海外旅行では、盗撮防止のため音の出る日本のスマホは大変に使い勝手が悪い。カフェでの記念に目の前にあるマフィンを「パシャリ」と音を立てて撮る様は40過ぎの紳士のやることではない。 また旅先ではスマホのバッテリーは、地図閲覧等のため極力節約したいのもある。そうしてGRをポケットに入れて気に入ったものをほぼ5秒以内に、静かに撮影できる。こんなカメラは他にはない。

Milan

唯一の問題点は28mmの画角。私には少し広い。トリミングすれば35mm程度になるだろうという意見もあるが、そこはやはり感覚的なもので、撮りたい対象は構図を決めてきちんと撮りたい。そして私の視野は35mmである。自分に嘘はつけない。

GR IIIx、大変魅力的で発売日に欲しいくらいであるが、数日前大変な問題が起こった。10年問題である。

"家電を一度に揃えてしまうと、10年後一度にガタが来る"というパーキンソンの法則のようなことが実際に起こった。

始まりは冷蔵庫(扉のセンサーが壊れて24時間アラームが鳴りっぱなし)、そして電子レンジ(温まらなくなった)、トースター(これはまだ大丈夫そうだけど火を吹くと厄介なので)、食洗機(挙動がおかしい)、洗濯機(設定の水量まで水が入らない)、そしてエアコン(13年目)。

 

妻とコロナビールを飲みながら多数決(といっても二人しかいないわけだが)で優先順位を決め、結果として冷蔵庫を買うことになった。これがGRIIIxを凌駕するプライスなのは承知の通りである。

衣食住足りてこその道楽か。買うまでの楽しみが長引くのも悪くない、かな。