Cure of GAS

Castle Rock Photography

日々について淡々と書きとめてます。

Leica Elmarit 28mm F2.8 ASPH レビュー

前回ウルトロンの記事を書きながらそういえばエルマリートについてのレビューがないことに気がついた。せっかくなので 28mm DAY。暑さに負けず拙い言葉を紡いでいきたい。 ライカエルマリートの歴史は比較的古く、初代モデルは1964年に発売された。その後マ…

Voigtlander Ultron 28mm F2 VM レビュー

2008年8月に発売されたライカMマウント用大口径広角レンズ、Voigtlander Ultron 28mm F2 VM。少しだけ触る機会があったので簡易レビュー。 このレンズ、超屈折率レンズ採用で全長51.2mm、重さ240gと、大口径レンズにしては軽く短く、コンパクトなライカに最…

Rolleiflex 3.5F レビュー

この猛暑の中、マスクしながら外出、さらに撮影などとてもできそうにないので自宅で写真の整理。 無造作に置かれたアルバムの中からRolleiflexで撮られた写真が出てきた。 説明する必要もないだろう。ローライ二眼カメラの頂点。 F2.8にするか3.5にするかか…

Plaubel makina 67 レビュー

初代タイプは1979年にドイインターナショナルより発売され、広角レンズ搭載タイプのW67や220フィルムが使用可の670タイプがある。詳しい歴史などはWeb上至るとこに散らばっているためそちらを参考にされたい。 レビューの前に現状の報告だが、このカメラ、今…

Mamiya RZ67 Pro II レビュー

1993年、中判カメラで有名なマミヤから発売。RB、RZ、と続く最後の6x7モデル。 このカメラを使っている日本のカメラマンで最も有名なのは市橋織江さん。なんでもこの重たいカメラを担いでフランスを旅して回ったとか。 PARIS (市橋織江写真集) 作者:市橋織江…

Zuiko レンズの魅力

前回に続いてオリンパスの話題。 OM-2N 入手をきっかけにいくつかレンズを試してみた。簡易レビューしてみたい。 総括すると、OM レンズは優秀で個性的、コストパフォーマンスに優れる。もちろん細かい点、例えば収差補正、解像度、コントラストでは現代設計…

オリンパスOMレビュー(ライカとの別れにかえて)

2019年末、まだ感染騒ぎが起こる前の話だが、法事で5年ぶりに帰郷した。 珍しく親戚も集まるというので記念写真でも撮ろうと思いM6を鞄に詰めて新幹線に乗り込んだ。在来線を乗り継いで故郷に到着したのは夜半過ぎ。人は誰もおらず閑散としたホームに降り立…

Pentax 645 NII レビュー

1984年に初代モデルが発売されて以来、1997年にはオートフォーカス機能を備えたN、そして2001年にミラーアップを搭載したNIIとマイナー・メジャーアップデートを繰り返してきたハイエンドモデル。 2009年9月に発売が終了するまでファッションフォトグラファ…

デジタルはどこまでフィルムに近づけるのか

Web検索で良い感じのフィルム写真を見つけた。被写体もそうだが何よりその全体的な雰囲気がいかにもフィルムぽい。しかしよく見てみると、VSCOとある。 VSCO: 写真加工・動画編集アプリ Visual Supply Company 写真/ビデオ 無料 ほとんどの方がご存知だと思…

Flexaret VI レビュー

長いこと記事にしようと思ってそのままになっていた備忘録レビュー。 このカメラを知ったのは本当に偶然で、チェコ出身の小説家クンデラの存在の耐えられない軽さを読んでいた流れでチェコスロバキアに興味を持ち始めた。同時期、不思議なことに幾つかの店舗…

本当に必要な写真は10分の1しかなかった

在宅が長引き手持ち無沙汰の日々が過ぎる。 普段やれない事をやろうとして、本を読んだり、映画を見たり。 写真も整理しないと。 この際思い切って写真断捨離もいいかもしれない。 それでデジタルとフィルム合わせて1万枚以上の写真を洗ってみる。 パッと見…

スポーツジムを退会した話

スポーツジムを退会した。 30代後半から始めたジム通い。知り合いがゴールドジムユーザーだったので紹介特典の流れで入会。それから別のジムへ移り5年になる。 私は完全にインドア派だが、元々身体を動かすことは嫌いではない。マラソンもチャレンジしたし(…

風吹き荒れる中禅寺湖(奥日光遠征)

例年3月は妻と1泊旅行をするのが恒例で、北関東を中心に車で3時間圏内を散策していたのだけれど、このご時世、やむなくキャンセルをした。 そのかわりに1人で奥日光へ日帰りで行くことにした。まだ自粛要請が出る前の話である。まあ湖の写真を撮るだけだしク…

魅惑のフィルム

相変わらずフィルムで撮っている。 レンズやカメラに対して倦怠期という時期で、その辺りにはどうにも楽しみを見出せ無くなった。これまでの金銭的な負担も大きく、計算するのも恐ろしい。幸いなことにローンは無い。買えないものは買わない、買える範囲で買…

続編:ストリートフォトについて思うこと

「〇〇さん、写真撮ってるんでスよね、これってどう思いまスか?」 職場の男の子(といっても十分に成人だけれど、私からすれば20代は男の子に見える)、がそういってスマホの画面を見せてきた。 写っていたのは例のアレである。現状公式では削除されている…

【50mm編】ライカMマウントレンズまとめレビュー

50mmの画角は嫌いではないが、特に好きでもない。常用かと言われればそうでもないし、全く使わないわけでもない。標準と呼ぶにしてはやや狭いし、被写体を強調するには広すぎる。無個性のようで時々ハッとするような、直感に訴えかけてくる絵を描くことがあ…

誰がためにフィルムで撮る For Whom the Film Is Taken

写欲は一向に戻らない。最後に記事を投稿してから撮影したのは120フィルム2ロールのみ。猫と花と、正月の家族写真。 元日の猫 Hasselblad 500C/M CF100mm F3.5 以前から気になっていたZINE。撮りためた材料も集まった事だし、そろそろ1冊、というわけで FU…

少し休息が必要かもしれない

海外から戻ってきてめっきり写欲が失せてしまった。 理由は分からないが、率直な気持ちを言葉にすれば撮りたい対象が無い、ということになる。 家族(といっても妻と猫の3人暮らし)の写真を撮るのは大変意味のあることだが数年後に見直して「なんか若いねー…

ヨーロッパ周遊記

ヨーロッパへ持参したカメラはHasselblad 500C/M、Rollei 35そしてデジタルはGRII 。 カメラの選択には1ヶ月かかった。 荷物は出来るだけ少なくしたいが、中判でも35mmでもフルサイズデジカメでもGRIIのようなコンパクトサイズでも撮りたい、などなど欲は尽…

Rollei 35 レビュー

ヨーロッパ周遊に Rollei 35 を持って行ったので、旅カメラとしての実地レビュー。 Rollei 35 Germany Rollei 35シリーズはいくつか種類あるが、これは Carl Zeiss Tessar 40mm F3.5 のベーシックなモデル。とにかく軽く、小さい。そして素晴らしい描写をす…

CONTAX G2 レビュー

T3、T2に引き続き、今回は最終回ということで CONTAX G2 について簡易レビューしてみたい。 CONTAX G2 14年前(2005年)に製造が終わった製品なので今更感はあるが、一応簡単に説明しておくと、G2はGマウントレンズ交換式AFカメラで操作は全て電子化されてい…

CONTAX T2 レビュー

前回の T3 レビューに引き続き、今回は CONTAX T2 についてレビュー。 所感としては、チタン外装のためか、ボディはかなり頑丈で、見た目より重い(およそ 300 g)。サイズや重さでは T3 が圧勝だが、個人的にはホールド感は T3 よりも良好と感じた。 沈胴式…

CONTAX T3 レビュー

チタン外装されたボディに Zeiss の銘玉 Sonnar が装備された超プレミアムコンパクトカメラ。友人の妻の親父さんが山岳マニアでカメラを沢山持っておりこれはその1台。 CONTAX T3 以前から気にはなっていたが、今回試用できる機会に恵まれたのでレビュー。…

Leica Summicron 35mm F2 ASPH. レビュー

現行のフードねじ込み式の前のモデルで、4世代目。非球面レンズ採用とあってやや重量は増したが、相変わらずのコンパクトさで取り回しに困る事は全くない。 描写を一言でいい表すと、とにかく優秀。オールド感は全く無く、しっかりと、真っ直ぐと結像する。…

ストリートフォトについて思う事

ストリートフォトを定義するのは非常に難しいが、色々調べると基本的にはヒトと人工物の組み合わせが写っている写真をそう呼ぶらしい。 ただし人といっても自分の家族や友人ではダメで(それらはポートレートや記念のスナップ写真になる)、全く赤の他人、し…

Leica Summarit 50mm F1.5 L レビュー

先代クセノンを改良し、1954年から60年にかけて製造されたレンズで、最短1m、フィルター径E41、そして320gと大変重たい。M3に装着しておよそ1000g(1 kg)。ある意味重厚重量級の大変個性的なレンズである。 Leica M3 // summarit 50mm F1.5 L Leica M3 // …

CineStill BWXXフィルム レビュー

はてなブログ記事を読んでいたらとても豊かなトーンの写真が掲載されていて、大変興味が湧いたので著者にもお尋ねして、早々使用する機会に恵まれたのでレビュー。 CineStill BWXXは元々はEastman Kodak Double-X(5222)シネマ用のフィルムとあってダイナミ…

Carl Zeiss Biogon 28mm F2.8 ZM レビュー

ZeissのMマウントレンズ群の中でビオゴンタイプは最も信頼のおけるレンズだろう。撮像はスカッと抜け、歪みも極限まで抑えられている。とにかく描写は素晴らしい。 ビオゴンは 21mm、25mm、28mm、35mmがあり、この中でも28mmという画角はかなり地味な存在で…

Leica Summaron 35mm F2.8 レビュー

前回ズマロンF3.5のレビューを書いたので、今回はF2.8について。 4群6枚のレンズ構成はF3.5と同じだが、ランタンガラスを使用したことで半段ほど明るいF2.8となった。さらにF3.5(190g)に比べ30gほど軽く、最短距離もF3.5の1mから70cmとなっており、総じて…

Leica Summaron 35mm F3.5 (goggle)レビュー

LEICA M3用に買った35 mmレンズで、眼鏡付きのもの。サイズが重くなる反面、M3の宿命である最短撮影距離1 mをゆうに割り込み、65 cmまで近接できる優れもの。 M3 & Summaron 35mm F3.5 写真家の渡部さとる氏も著書『旅するカメラ』の中で、印画紙にネガを焼…